WindowsでのNCBI Blast+のインストール方法・使用方法
インターネット上にあるNCBI Blast+のほとんどの情報は古いか間違っていて役に立ちません。そこで、我々BlastStationサポートチームはNCBI Blast+をWindowsパソコンにインストールして利用したい方のためにこのページを作成しました。
以下の手順はWindows7、Windows 8.1、Windows 10で正常に動くことを確認しています。
コマンドプロンプトが苦手な方のためにNCBI Blast+ Webアプリ もあります。
もしも下記の手順がわからないときはBlastStation2 またはBlastStation-Local64 をお試しになることをお勧めします。直感的な操作方法、驚くほどの使い易さ、検索結果の表計算プログラムへのエクスポート、検索結果配列をFASTAフォーマットでエクスポートなどの特徴を持ったBlastStationを使えば5分以内にBlast検索を開始できます。
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VIDEO
1. インストール
32-bit版
NCBI Blast+ 2.3.0以降は32-bit Windowsをサポートしていません。64-bit版NCBI Blast+のインストーラはWindowsバージョンチェックをしないため32-bit Windowsにもインストールできますが、起動することはできません。
64-bit版
以下のリンクをクリックしてインストーラをダウンロードします
ftp://ftp.ncbi.nlm.nih.gov/blast/executables/blast+/2.4.0/ncbi-blast-2.4.0+-win64.exe
ncbi-blast-2.4.0+-win64.exeをダブルクリックしてインストーラを起動 します
インストーラの指示に従ってインストールします
すべてのプログラムは "C:Program Files\NCBI\blast-2.4.0+\bin"にインストールされます
BLAST HelpページへのリンクがあるだけのREADME.txtは"C:Program Files\NCBI\blast-2.4.0+\doc"にインストールされます 。
user_manual.pdf はインストーラに含まれなくなりました。
64ビット版NCBI Blast+は32ビット版Windowsでは起動しませんが、インストーラはOSのバージョンを確認しないので、インストール自体はできてしまいます。
アンインストーラは"C:Program Files\NCBI\blast-2.4.0+"にあります。
2. 環境設定
NCBI Blast+を使用するにはBlastデータベースファイルのあるフォルダーを指定しなくてはなりません。そのためのひとつの手段はncbi.iniを使うことです。
ncbi.iniという名前のテキストファイルを C:\Windows ディレクトリに作ります。一例を以下に示します。 \はエスケープされないといけないので\\になっています。
; Start the section
for BLAST configuration
[BLAST]
; Specifies the path where BLAST
databases are installed
BLASTDB=C:\\blast\\db
; Specifies the data sources to use for
automatic resolution
; for sequence identifiers
DATA_LOADERS=none ; Specifies the
BLAST database to use resolve protein
sequences
;BLASTDB_PROT_DATA_LOADER=nr
; Specifies the BLAST database to use
resolve protein sequences
;BLASTDB_NUCL_DATA_LOADER=nt
; Windowmasker settings (experimental)
[WINDOW_MASKER]
WINDOW_MASKER_PATH=C:\\blast\\db\\windowmasker
; end of file
BLASTデータベースディレクトリの作成
1) コマンドプロンプトを開きます。
2) "cd C:\"と入力します。
3) "mkdir blast\db" と入力します。
3. データベースのダウンロード
次のリンクをクリックしてNCBIのftpサーバーにアクセスします ftp://ftp.ncbi.nih.gov/blast/db/
ダウンロードしたいデータベースファイル(たとえば nt.00.tar.gz)をダブルクリックします。
ファイルをC:\blast\dbに保存します。
ダウンロードしたファイルを展開します。展開ソフトをお持ちで無い場合はたとえばこちらを参考にしてください。 7-zip
4. データベースの作成
FASTAファイルをダウンロードするか作成します。ここではファイル名はtestdb.fastaと仮定します。
testdb.fastaをC:\blast\dbディレクトリにWindowsエクスプローラでコピーします。
コマンドプロンプトを開きます。
"cd C:\blast\db"と入力します。
DNAの場合は"makeblastdb -in testdb.fasta -out testdb -dbtype nucl"、タンパク質の場合は"makeblastdb -in testdb.fasta -out testdb -dbtype prot"と入力します。testdbという名前のデータベースができます。
"makebastdb -help"でコマンドオプションの詳細が表示されます。
5. NCBI-Blast+コマンド起動
DNAかタンパク質のFASTAファイルを作成します。ファイルには複数のFASTAデータを入力できます。ここではファイル名はtest_dna.fastaとtest_protein.fastaと仮定します。nt.00はDNAデータベースでnr.00はタンパク質データベースです。いずれも ftp://ftp.ncbi.nih.gov/blast/db/ からダウンロードできます。 これらのデータベースは既にダウンロードされ、展開されているものとします。
blastn
1) コマンドプロンプトを開きます。
2) "blastn -query test_dna.fasta -db nt.00 -out test.html -html"と入力します。
3) "blastn -help"でコマンドオプションの詳細が表示されます。
blastp
1) コマンドプロンプトを開きます。
2) "blastp -query test_protein.fasta -db nr.00 -out test.html -html"と入力します。
3) "blastp -help"でコマンドオプションの詳細が表示されます。